ここが知りたいインプラントQ&A

ここが知りたいインプラントQ&A

インプラントは初めてという方に

インプラントという方法はどんな方法でしょう?

インプラントとは、自分の歯に限りなく近い人工の歯根です。材質は親和性に優れた体に安全なチタンでできています。 抜歯と反対に、顎の骨に人工歯根を埋め込む手術を行い、根の部分を作り、その上に歯を作り 自分の歯のように咬めるようにします。  歯を失ったら どうなるのか?皆様 不安にお感じでしょうね。普通は 隣の歯を削って最低3本かぶせる「ブリッジ」や 取り外し式の「入れ歯」をする方法しか かつてはありませんでした。インプラントをしている歯科医院は地域差がありますが1~3割くらいでしょう。インプラント治療をしていない、または経験年数や手術数が少なく対応範囲の限られている歯科医院では ブリッジや 取り外し式の入れ歯を提案されることになります。できるだけ 自分の歯を削らないよう 残っている歯を守るためにも インプラントは 今や第一選択肢と申し上げてもよい方法です。ただ現在のインプラント法に至るまで 発展途上に 一時期しっかりと骨と結合しなかったり 未熟な手術による初歩的な失敗も現存するのも事実です。入れ歯を嫌がれる方や ブリッジのために虫歯もないいい歯を削ることに抵抗を覚える方が 圧倒的に増えました。これからは患者様から満足いただける方法として インプラント治療のニーズはますます増えていくことは間違いのないところです。

では改めて従来の治療法(ブリッジ・入れ歯)とインプラントの差をご覧下さい。

各症例 概要

メリット:両端の歯に負担をかけない

インプラントを1本埋め込みます。ブリッジの場合は両隣の歯を削る必要がありますが、インプラントは健康な歯をそのままに、欠損した部分にインプラントを埋め込むだけです。

メリット:インプラントに固定式のブリッジが可能

奥歯がないということは、片側を支える土台となるべき歯がないということになり、ブリッジは装着不可能になります。したがって、インプラントが普及する前は、部分入れ歯しか選択できませんでした。この場合の部分入れ歯は、歯肉だけで保持するため、合わない、外れやすい、などいろいろな問題が生じました。しかし、このようなケースでもインプラントを数本埋め込むことで、固定式ブリッジが可能になります。

メリット:インプラントによってしっかり固定される

インプラントを1本埋め込みます。ブリッジの場合は両隣の歯を削る必要がありますが、インプラントは健康な歯をそのままに、欠損した部分にインプラントを埋め込むだけです。

インプラントの歯は 自分の歯のように噛めますか?

インプラントは 顎の中の人工歯根が力を支え噛むわけですから 自分の歯と同じように力強く、何でも咬むことが可能になります。ただ、抜けたまま放置した期間が長かったりをしますと 舌や頬の筋肉が 歯の抜けた部分に入りこんできたりしていますから 初めのうちは 舌や頬を咬んだりする方もありますが 次第に慣れてきます。従来の取り外し式の入れ歯では 違和感の問題、入れ歯による傷の痛みなど 起こりがちですが、インプラントでは そういう煩わしさはかなり解消されます。力強く咬めるという点では 非常に優れた方法です。

インプラントは どのくらい、いったい何年くらいもつのですか?

インプラントの相談で 「インプラントは一生持つのですか?」 とよく聞かれます。一般的にインプラントで作った歯は10年以上 持つことは十分可能です。15年、20年も口の中で 役立ち続けているインプラントはたくさんあります。
しかしインプラントをされる前に、もともとあった歯はどうしてなくなってしまったのか、思い出してみてください。事故などで歯を失った方もあるでしょうが、虫歯や歯周病で歯を失うことがほとんどです。インプラントで再び歯を取り戻しても、同じように口の中が ばい菌でいっぱいの不潔な状態であったり 前歯も奥歯も共に正しく噛む状態が 得られていなければインプラントの寿命は 当然の結果として 短くなってしまいます。インプラント周囲の骨や歯肉が炎症を起こしてくるのです。インプラント治療には、歯を作る外科の技術だけでなく、口の中の清掃治療、歯肉の治療や、インプラントの上にかぶせる技術が必要です。インプラント治療後も 定期的に通院し、診査していただくことは とても大切なのです。糖尿病などの疾患にかからないようにし、全身の健康状態を管理していくことも、インプラントの安定には必要です。一生もちます とは その方の一生の長さが分かりませんから申し上げられませんが できるだけ長く お食事を楽しんで 豊かな人生を送っていただけるよう最大限の努力をしていきます。

インプラントは、誰でも受けられるのですか?

ほとんどの方が可能ですが、全身状態、顎の骨の状態によっては適さない方もいらっしゃいます。例えば 歯周病で 歯がぐらぐらしていて 抜歯が妥当と判断される歯でも 抜きたくない方もいます。しかし、抜かないことが本当に良い選択か否かは 別問題です。入れ歯も インプラントも 結局 骨がないと 条件が悪くなります。ぐらぐらするまで 歯周病を放置すると 周囲の骨が失われます。骨を失ったところにインプラントできるかどうかは 残った骨の量や厚みによりますが 場合によっては 骨が下がって神経が接近してきたり 短い長さのインプラントしか入らなくなり、力学的な問題も生じることにもなります。
また 糖尿病の重篤な場合は 良好な結果に結びつかないことになります。その他 重い心臓疾患、コントロールされていない高血圧など 全身状態によっては 慎重を要することもございます。妊娠中の方は出産後でないとできないと申し上げたほうがよいでしょう。大切なことは インプラントそのものは可能でも 長い目で見て その方にとって どうするのが良いのかは お口全体の診断の中で 決定しなくてはなりません。 さらに踏み込んで これからの人生を考えた設計図を立てることが必要です。

インプラントは、どのような人に適しているのでしょうか?

インプラントは歯を失った方に対して 従来の取り外し式の入れ歯や 歯を削って入れるブリッジをする際 現在 その選択肢の一つとして行う方法です。 骨の中に 自然の歯と同じように歯根を埋め込んで その上にかぶせて噛めるようになります。適応する方は 次のような方です。

  1. 取り外しの入れ歯が嫌いな方、または仕事などの事情で都合の悪い方
  2. 歯が抜けたが ブリッジは隣の歯を削るので それを避けたい方
  3. 入れ歯で発音や発声に不便を感じている人
  4. 総入れ歯が合わず、また入れ歯が動き、生活にも支障をきたし不快感を抱いている人
  5. 歯周病や虫歯でたくさんの歯をこれまでに失ない、入れ歯をいれると今残っている歯に悪い影響を及ぼす可能性のある方
インプラントは 何歳まで可能ですか?

インプラントができる年齢の制限は基本的にありません。当院の例では19歳の方から、82歳です。インプラントが適応と思われない全身的な疾患(重い糖尿病、心臓疾患など)をお持ちである場合は別にして、通常の抜歯をすることができる方なら インプラントは可能でしょう。高齢だからできないとは諦めないで下さい。除けば、現代のインプラント治療には年齢制限は有りません。若年齢におきましては 顎の成長との関係が大事ですので 顎の成長が終了する時期以降なら 可能です。

インプラントは必ず成功しますか?

インプラントが顎の中で 骨と結合した場合を成功とみなします。条件がよければ 現在 99%は問題なく結合すると申し上げてよい現在のインプラント治療です。ただ骨と結合しない場合に考えられる原因としましては、糖尿病、細菌による感染 そして喫煙などが考えられます。また 骨が硬すぎて血液供給のない(血流が不足)骨に対しては インプラントが くっつかないことを経験しています。このようにインプラントの手術をして程ない初期の段階(初期失敗期)で 問題が生じることがまれにありますが その場合は 再インプラントをします。再インプラントで 結合しなかなかったことは 今までありませんし その後は安定します。
ただ、インプラントの対象はあくまで 人間の体です。遺伝子が違うのですから個体差も当然あり、部位による差もあります。ですから 質問のように 必ず成功しますといっては間違いになるのですが まず問題なくできる 現在のインプラント手術ですのでご安心下さい。また 分かっていただきたいのですが、インプラント手術は成功しても 長期に渡る経過の中では かみ合わせやお口の衛生管理も大切になってきます。治療が終わったからもう終わりでは 長期の成功は望めませんし、他の残っている歯の健康も守っていかなくてはいけません。インプラント治療に至ったのも その方にもともと歯を失う原因があったからですので その原因を取り除かなければないことを しっかりと受け止めていただくのが大事ですね。それでないと インプラント治療は 費用も時間もかかるわけですから  その価値を十分に出して満足のいく結果にしなくては もったいないことになります。長期的に良い結果に結びつくよう 歯科医師と患者様が共に努力することがポイントとなります。

インプラント治療の長所・欠点は何ですか?

インプラントの長所 

  1. 入れ歯より 自分の歯のようにしっかり力強く噛める(☆☆☆☆☆)
  2. 入れ歯のような異物感や 取り外しの煩わしさがない(☆☆☆)
  3. 入れ歯のように バネが見えることがなく 口元がきれいに仕上がる(☆☆)
  4. ブリッジのように 自分の歯を削らなくてすむ。(☆☆☆☆)
  5. 抜歯後 インプラントを入れることにより 顎の骨を保つことができる(☆☆☆)
  6. 残っている歯の負担が減り、自分の歯を守ることができる(☆☆☆
  7. 歯を失う前の 若々しい心で 食事や会話を楽しめるようになる。(☆☆☆)
  8. 歯があることで 自信のある 積極的な人生につながる(☆☆☆☆)

インプラントの欠点

  1. インプラントを行うには外科処置が必要となる(★★★)
  2. 治療期間がかかる場合がある(★★)
  3. 本数が多いと 入れ歯やブリッジに比べ コストがかかることになる(★★★★)

何回通院が必要ですか?

インプラントをあごの骨に植え込む1次手術と 糸抜き、歯肉の中に埋もれたインプラントにかぶせを造る準備の簡単な2次手術、そして歯列の型採り、かぶせを入れる治療などで最低でも 3~4ヶ月の間に6~7回の通院は必要です。しかし 歯石を取ったり、他の治療もしなくてはならない場合が多く これに関しましては 治療計画を立てた上で 納得していただくことになります。お忙しい方は それらを集中的に行うやり方もあります。

手術を受けてから 歯が入るまでどのくらい期間がかかりますか?

インプラントが骨と結合すれば 力をかけても大丈夫ということになります。すなわち咬む力を発揮できます。早く食事を楽しんでいただける様にして差し上げたいのですが、これにはおおよそ3ヶ月かかります。早く結合するタイプのインプラントも出てきましたが 基本的には ある程度 時間を待った方が 確実と思います。また、骨が少なくGBR(骨誘導再生)という 造骨処置を行った場合ではもう少し期間を要する時もあります。上顎の奥歯には もともと骨が薄い場合が多く、サイナスリフトという方法で 骨を造りそこにインプラントを行うケースでは 6~8ヶ月 期間がかかることもあります。これから歯を抜き、インプラントする場合は 即時インプラント法という 方法もあります。これは 抜歯して同時にインプラントする方法です。状態にもよりますが この方法ですと 治癒期間を半分に短縮できます。これから歯を抜いて それからインプラントをする場合は、骨ができるまで、ます4~5ヶ月位待ちますので、合わせて 7ヶ月~9ヶ月くらい必要です。

インプラント手術は怖いです。痛くないですか、腫れませんか?

これって皆さん 一番の心配ですね。心配なさらないで下さい。麻酔を十分しますから、手術時に痛みはありません。インプラント後の痛みは 麻酔が切れる頃、通常抜歯をした程度の痛みはありますが 鎮痛剤をお出ししますので 安心してください。
ただ、腫れに関しては個人差が非常にあります。抜歯のご経験がある方でも 抜いた歯の場所、生え方、抜いた年齢、また抜いた歯科医師によって痛みや腫れが異なることをお感じでしょう。ケースバイケースといえるのです。そのままインプラントするには極めて骨が少ないため、造骨の処置(GBR)の必要がありますと 当然ながら組織に与えるダメージが増えることにもなり 腫れる可能性が増すことも正直あります。腫れ止めを投与したりして 腫れの程度を少なくはできますが 腫れというのは 炎症に対する素直な体の反応ですので ある程度起こる場合は そのようにご理解下さい。腫れても痛みとは別です。通常腫れた場合のピークは2~3日目で、その後は日ごとに治まってきます。こういうことも踏まえた上で、患者様ができるだけ腫れないよう ダメージを最小限ですむように心がけ インプラント手術を行っています。

インプラントを勧められたが・・という方に

歯が一本もなくてもインプラント治療は可能ですか?

失われた歯の数は関係ありません。全くご自分の歯のない 総入れ歯の方でも インプラントで 入れ歯をはずして 力強く食べることが可能になります。ただ もともと歯の数はお口全体で 28本(上下14本)あります。総入れ歯の場合 インプラントだけで回復するには 骨の状態にもよりますが、少なくとも8~10本のインプラントは必要となります。  ですから コスト負担が増えることはご了解下さい。費用を抑える場合は 上顎だけ あるいは下顎だけインプラントによるブリッジで固定式にし、反対側は総入れ歯にしておく手もあります。また 4本インプラントをし それに入れ歯を固定するやり方もあります。この方法も入れ歯が動かず、力も入るため 長い間総入れ歯で苦しんでおられる方には 喜んでいただける方法です。さらにマグネットをインプラントの上に付けて 入れ歯をくっつける方法や ミニインプラントという即日終了するインプラントもあります。いろいろとやり方、方法はありますが 直接 骨の状態、かみ合わせ、ご希望など 現状を よく調べてみることが必要です。総入れ歯でも 上手に作れば 十分噛んでいただけるのですが、特に下顎の総入れ歯において 安定や吸着が得にくいケース(入れ歯が動く状態の方)もあり インプラントの応用が可能であれば 入れ歯がしっかり固定され、力が入り、よりよく噛める喜びが増すことは事実です。

抜歯と同時にインプラントはできますか?

一般的な考え方としては 抜歯し 抜いた箇所が治り そこに骨ができてからインプラントをすることになります。抜歯してから 4ヶ月~6ヶ月で 骨ができ、インプラントできます。しかし 抜いたまま 何ヶ月も置きますと 明らかに骨がやせて(消失して)しまい インプラントそのものはできても その入れる位置的問題(どうしても内側に入ってきます)や 完成時の見た目(審美性)が悪くなる結果(歯が長くなるなど)につながります。ですから全てではありませんが、できるだけ早期 あるいは 抜歯と同時にインプラントを行うことが推奨される傾向にあります。同時インプラントの場合は 通常 人工骨や特殊な膜やコラーゲンを用いるなど「GBR」という造骨処置を行う必要がでてきます。
抜歯と同時にインプラントを行う方が 完成までの期間の短縮も図れ、手術も1度に済むなど 有利な点もあります。患者様にとって 期間の短縮は望まれる方が多く、また治療の計画においても 早い完成が有利な場合もあります。
抜歯同時インプラントは全てのケースにおいてできる方法ではありませんし 確実に行うなら 少し期間を置いた方が 望ましいこともあります。 ケースバイケースで 抜歯即時インプラントを 担当医から勧められる場合もあると思いますので よく説明をお聞きになってください。ケースによっては 有効な場合があります。

サイナスリフト、ソケットリフトという方法を聞きましたが どんな方法ですか?

インプラントを上顎臼歯部に植立しようとすると、しばしば問題となるのが骨量の不足ですサイナスリフトとは 上顎洞底挙上術といわれ、下記の絵のように上顎の骨が薄く (骨は少なくても8mm以上欲しいところですが)このままでは骨がなくインプラントができない5~6mm以下の場合に上顎洞という上顎にある空洞内の粘膜を上に持ち上げてその空間に新たに骨を造りインプラントを行う方法をいいます。

骨の厚みが何mm以下から サイナスリフトを適応していくか その基準は術者により また インプラントの数や 骨質など 総合的な判断により 多少異なることがありますが 目安はこの厚みでしょう。
あまりにも骨が薄く大量の採取骨が必要な場合は、病院の口腔外科手術では 従来は腸骨という腰骨あたりから採取することが多かったのですが、術後の疼痛が強く また入院期間も長いため、最近では脛骨移植(脚から採取)が用いられるようになってきました。インプラントを行なう一般の歯科医院でのサイナスリフトは 病院で行う腸骨、脛骨の移植とは異なり、骨移植に伴う疼痛などの手術のデメリットができるだけないようにするため 代用骨 あるいは ご自分の骨と代用骨を混ぜて使用するのが一般的です。この方法でも問題なくインプラントができます。外科的なダメージはサイナスリフトの場合 どうしても大きくなることは仕方ありませんが この方法は上顎に骨がなく さらにインプラントを希望される方にとっては必要なものです。 
 また、ソケットリフトは サイナスリフトと目的は同じで 上顎にインプラントを行う際 骨の厚みが十分でない場合に行います。骨が5mm以下の場合は サイナスリフトを行うことが多くなりますが 7~8mmあれば 下図のように 下から骨を2~3mm持ち上げて そこにインプラントを埋入します。サイナスリフトより 簡単で患者様にもダメージが少ないので 手術後の痛みや腫れが あまりありません。ソケットリフトでインプラントが可能なら サイナスリフトを行うよりも歓迎される方法でしょう。

  • ソケットリフト

    ソケットリフト

    上顎にインプラントを埋める際、鼻の横の空洞(上顎洞)が近くて 少し骨が足りない場合に行います。

  • サイナスリフト

    サイナスリフト

    上顎にインプラントを埋める際、鼻の横の空洞(上顎洞)が近くてかなり骨が足りない場合に行います。

GBR(骨の再生法)とは どんな方法ですか?

専門的な言葉なので お分かりになりにくいと思います。分かりやすくお話しいたしますと、例えば 家を建てる時に 正しい高さや位置にきちんと建物が建つように 土を盛るように行う造成工事のようなものです。骨の幅が不足していて そのままインプラントするとなると インプラントがきちんと骨の中に収まらず 肉芽といわれるブヨブヨした悪い肉が入り込んでしまいます。せっかくのインプラントが骨に囲まれないため しっかり固定されず、インプラントがまるで歯周病にかかったような状態になり、良好な結果が得られません。そこで ご自分の骨や人工の骨を用いたり 特殊な骨を誘導する膜を用いて 骨ができてくるのを期待します。多くの経験から このGBRを必要とするケースは少なくありません。

インプラントの安全性が不安な方に

インプラントの金属を骨に埋め込んでも害はありませんか?

骨に入れて良い金属に関しましては チタンという金属は生体親和性があり 細胞毒性もないため、人工関節や、骨折時の固定に多く用いられています。インプラントは スウェーデンのブローネマルク医師が、歯科とは異なるのですが ウサギを用いた実験中に偶然 チタンでできたネジが骨と強固に結合し、はずれなくなったことがきっかけで チタンと骨の結合の研究が始まり、歯科の分野でも開発が進み、様々な改良を重ね、今日に至っています。世界最初のインプラントからは すでに50年経ちました。日本でも30数年の歴史をもち 今や 日本だけでも年間推定で20万本もインプラント治療が行われている現状です。ですから 現在のインプラント治療に用いられる チタンは 問題ない材料とお考え下さい。

たばこを吸うのですが インプラントはできますか?

喫煙は インプラントだけでなく 歯周病に対しても 症状を悪化させる原因のひとつです。タバコを吸われる喫煙者は 非喫煙者に比べ インプラントの成功率が低いことは 学会の発表でも明らかです。その理由は タバコのニコチンによる毛細血管の収縮による血流の悪化です。毛細血管の収縮により 細菌をやっつける白血球が届かなくなるからです。 
ただ 絶対に 喫煙される方に インプラントはできないかといいますと 成功するケースも多くあります。私の臨床での体験では 喫煙者だから うまくいかなかったと思われるケースは そんなに多いとは思いませんが、「喫煙者のインプラント成功率は低くなる」という世界的な研究データも参考にされ治療をお考え下さい。できれば「やめようとは思っている」という方は この機会に 喫煙習慣を見直されるのも ご自身の健康のために役立ち、また副流煙を吸わされる家族や周りの方にも喜ばれることにつながるでしょう。インプラントをして 美味しく食べることを優先されるか それともタバコを優先されるか… 是非 健康で楽しく食事をする喜びを味わってください。

骨がないからインプラントできないといわれたが 本当にできませんか?

インプラントは 骨の中に固定されて始めて噛む力を担うことができます。つまり骨の高さや幅、また骨の質も関係してきます。骨があまりにも不足しているとインプラントができないのは お分かりでしょう。しかし、骨がないから インプラントはできないとも言い切れません。骨を造る方法(GBR)や 上顎の奥歯では サイナスリフト、ソケットリフトといわれる骨量を増やすテクニックを用いれば 可能となる場合が多々あります。患者様の咬む力や 食事の快適さを得るために行うインプラントですから そういった造骨処置がインプラントを可能にすることにつながれば インプラントを希望される方にとって救いとなります。 レントゲン(パノラマ写真やCT)診査と かみ合わせを調べてみれば 可能かどうかは診断できます。どなたもが無理なインプラント治療はお勧めいたしませんが 骨がなくてもインプラントが可能なこともありますので あきらめないで下さい。

上アゴはインプラントが無理だと言われたのですが・・・

上顎のインプラントが難しい理由は2つあります。

(1)上顎洞という空洞(副鼻腔)の存在

どなたのも副鼻腔という空洞が 上の奥歯の上にあります。抜歯した後 骨は痩せていくのですが、上顎洞までの骨が薄くなってきます。多くの方で この部分でインプラントを固定するのに必要な十分な骨がなくなり このままではインプラント治療はできないということになるのです。
でも 諦めることはありません。足りない部分に骨移植(人工骨またはご自分の骨)を行うことで インプラントを支える骨を造る方法があるのです。これがサイナスリフトと呼ばれる方法です。インプラントを行う歯科医院はこの2~3年で 増えてきましたが このサイナスリフトというテクニックは術式として習熟に多くの経験が必要な アドバンスに相当するテクニックです。ですから インプラントを始めたばかり あるいは症例が少ない(経験の少ない)場合は難しいということになります。上顎はできないといわれたのも サイナスリフトができるかどうかの技術力に原因することもあるでしょうし、また その上顎洞に炎症などがあり そのままではできない場合も考えられます。この場合はCT撮影も必要な診査となり、診断が重要ですが、可能と判断されれば、サイナスリフト法を行うことにより どうしても取りはずし式の入れ歯は避けたい方にもインプラントが可能となります。

(2)下顎に比べて上顎は骨が軟らかい

インプラントを固定するのは 骨がある程度 緻密(ちみつ)であることが望ましいのですが 上顎は 下顎に比べ 圧倒的に骨が柔らかいことがあります。骨が柔らかい時はあまり骨を削らず骨を圧縮してインプラントを入れるようにしたり、インプラントを埋入する場所を工夫をすれば 可能となることがあります。CT撮影により十分診査をするなど、インプラントが可能かどうかの相談をインプラントを行う歯科医師と十分相談してみて下さい。

インプラントだけはやめた方がいいと周りでいう人がいますが、本当ですか?

患者様で 知人からそんなことをお聞きになり インプラント治療に恐怖心や抵抗をお持ちの方もおられると思います。確かにインプラント治療が まだ確立されていなかった 10数年前までは 材料そのものも試行錯誤の時代でした。かつては市場に出たインプラントで 今や消えてしまった製品もあります。しかし インプラントの材料は 各メーカーの特色の差はありますが 今では オッセオインテグレーションといわれる 骨とインプラントが結合するタイプが主流になっており、それで問題を起こすような製品は販売されていません。インプラントの成功率は100%ではありませんが、かなり高いものです。それより成功に結びつかない主な原因は 実際は 未熟な術式であったり 無理したやり方に起因するものです。もちろん全身的な問題を抱えておられる方など、個体差や条件の差、つまり 成功率の高いケースもあれば 難しい条件もありますが、適応症を見極め、現在可能な CT撮影、シュミレーションソフトの応用など精密な検査と正しい診断の下で、確実な術式で行えば まず この質問のようなご心配は要りません。
インプラントは失った歯の機能を取り戻し QOLの向上など メリットも非常に大きい治療法ですので、今後高齢社会で 生きがいや食べる喜びを感じていく上で かけがえのない治療法だと思います。安全なインプラント治療で 快適な食生活を楽しんでいただきたいと願う次第です。

もしもうまくいかない場合はどうなるのですか?

もともと体に異物を入れる方法です。生体の反応を利用した治療法ですので、初期に結合しない場合もないとはいえません。インプラント治療の成功率は 全世界のあらゆるインプラント治療の結果を見ましても どんな有名といわれる先生でも 残念ながら100%ではありません。しかし手術前の診査を十分行い、診断を正しく行った上で 計画通りに正確にインプラント治療を行えば ご心配になるほど失敗するものではありません。もちろん 個体差、条件差は当然あります。うまくいかないのは 2つのステップがあり、①インプラント手術から 上にかぶせるまでの工程 ②上にかぶせを入れて完成してから後 が考えられます。
インプラント手術後 何らかの原因で骨と結合しない場合は 比較的早期に分かります。やり直しが必要と判断された場合は分かった段階で それを外し 再インプラントを行うことになります。また インプラント周囲の骨や歯肉に炎症が起こった場合も早期に適切な処置を行うことにより 炎症はなくなります。
インプラント治療が終わり 咬めるようになってから 起こりうるのは ブラッシング不足などで起こる周囲の炎症、あるいはネジの緩み、セラミックの破折などが ありうることになります。炎症に関しては 周囲の歯肉や骨の炎症を取る処置が必要になってきます。ネジの緩みや セラミックの破折などは対処が可能で、元に戻ります。
これらの中で 原因ですが 治療する歯科医師にある場合と 患者様にある場合とがあります。
歯科医師の原因としましては あってはならないことなのですが 技術の習熟不足です。経験不足も 加わることもあります。診断、設計、手術、咬み合せ、かぶせ(上部構造)の作製技術など 私たち歯科医師も 最大の研鑽を日々行い、その責任を果たすよう努力を要することは 当然の務めと 認識していますが、経験はどうしても 年数と症例数に比例するところがあります。歯科医師の考え方や感性に差があることも事実です。
またインプラントに対してあまりにも期待が大きすぎると そのギャップは大きくなることでしょう。そのメリット、ディメリット、リスク、必要な知識など 十分説明を受け納得の上に行われるべきと考えます。
患者様の中でも、手術直後に喫煙をされる方、日ごろの清掃を怠る方、糖尿病をコントロールされない方、歯科医との約束を守らない方、治療後の定期健診に来られずメインテナンスをされない方などは ご自分が招く原因となります。
幸せに生きていただくために手助けとなるインプラント治療です。インプラント治療の注意点をよく理解していただき、歯科医師と患者様が力を合わせて 良い結果に結びつくようにしなくてはなりません。

インプラント手術直後 注意することは何ですか?

インプラント当日は 通常 抜歯した時と同じ程度の注意が必要です。抜歯におきましては お分かりのように 簡単に終わるケースもあれば 骨の中に横たわった親知らずのような 時間のかかる抜歯もあります。同じように インプラント手術も 骨が十分あるところに インプラントを1本だけ入れるようなケースでは 時間にして20分もあれば終われるでしょうし その後の痛みもほとんどありませんが、骨が薄いところに 造骨処置を行いながら、数本を広範囲にインプラントする場合には 時間もかかり 手術に伴うダメージも比例して増えることになります。その場合は 抗生剤や痛み止めを服用いただくことで 軽減します。炎症は体の自然な反応ですから特に心配は要りません。例えば、サイナスリフトを伴うようなインプラント手術では痛みよりどちらかといいますと腫れの方が起こりやすくなります。その場合でも2~3日目をピークに収まってきます。 
手術当日は 入浴や運動、飲酒は避けたほうが安心です。炎症の症状(局所の発赤、発熱、腫脹、疼痛、機能障害)を助長することにつながるからです。冷やす方が それらを抑えることができます。体を温めないように さっと洗い流す程度なら 大丈夫でしょうが インプラント手術医から 腫れるかも知れないと説明があったときは 運動、飲酒は 控えてください。もちろん喫煙もがまんをお願いします。
また入れ歯を入れておられる場合 前歯がもともとないので 仕事上どうしてもはずせないなどのケースもあります。その際は インプラントした歯科医師から注意があるはずですが すぐにインプラントした場所に直接入れ歯が当たらないようにするなどして インプラントしたところにすぐに力が加わらないようにする配慮が必要です。ある程度時間が経てば 当たっても問題はありません。

インプラントの費用、歯科医院選びに関して

インプラント手術の費用はどのくらいかかりますか?

インプラント治療は健康保険外の 治療法です。インプラントの種類により異なりますが一ヶ所につき 当院では21万円(税込み)かかります。 上にかぶせる費用は別ですが、かぶせの種類によって変わってきます。ただ 当院では メタルクラウン(金属のかぶせ)は 通常ゴールドのみを使用するようにしています。いわゆる銀歯はお口の中で 見た目が黒く写るほか 欧米では見かけない低コスト追求から生まれた日本特有の健康保険用の材料ですので 歯科医なら自分の口の中には通常使用しない材料ということもあり 当院でも経済性をどうしても優先されたい方以外にはお薦めしません。「患者様の体にとって 何が良いか」 そこが材料選択のスタートです。

(例) 2回法でのインプラント治療の場合(1本インプラント)

  • インプラント手術代     21万円
      (インプラントの手術と2次手術に掛かる費用です)
  • アバットメント        5万円
      (インプラント手術約3ヶ月後に造る土台)
  • オールセラミッククラウン  13万円
  •           合計:39万円(税込み)
歯科医院によって費用の差があるのはどうしてでしょうか?

使用しているインプラントシステムや 使用するインプラントの種類によってもコストは変わってきます。また使用する器具の安全性を考え、使い捨てのものを用いているか、専用の手術室を設置しているか、全身管理を行う器具を使用しているか、などインプラント手術を安全に行うために色々な装置や環境を整備しているか否かというのも 実際の費用の差につながっています。 しかし実際、最も大きな差と思われることをお話しましょう。
インプラントの手術後 最終的にセラミックや金属で かぶせ(クラウン)を作製し、噛みあわせを整えることになります。これを専門的に申し上げますと 「インプラント」=「外科治療」+「補綴(ほてつ)治療」 となります。“補綴(ほてつ)”という耳慣れない言葉でしょうが インプラント治療を分けますと 「外科治療」が土木、建築の基礎工事なら 「補綴(ほてつ)治療」は上に立てていく組み立て工事といえるでしょう。
 この「補綴(ほてつ)」に関しては(社)日本補綴歯科学会のホームページを 参照してください。補綴(ほてつ)とは何か わかっていただけることが多いと思います。この「補綴治療の細やかさ」において ためらわずに申し上げますと この部分で歯科医院差が生じます。これは 通常のセラミックをかぶせたり 入れ歯を作ったりする治療と同じです。手術中心の歯科医院もあり、手術後上に立ち上げるセラミックなど技工作業を伴う部分で その精度や審美性の追及の点(補綴(ほてつ))に甘さがあったりするのも実際残念ですが見かけます。いわば咬めればよいという考えなのかもしれません。コストを抑えるために 材料や精度にあまりこだわらなければそれも可能なのかも知れませんが…
インプラントは骨の中にあるため 骨と結合さえすれば 患者様には あまり結果として 認識してもらえない部分です。どちらかといいますと 痛くないか 腫れないかの ご関心の方が患者様にとっては高いと思いますが、インプラントを埋め込む手術と共に 上にかぶせる処置も大事なのです。
インプラントは 保険が効きません。それを承知で 患者様は このインプラントという方法を選択なさいます。しかし、実際 保険治療ではないのにも関わらず 内容が保険治療の延長上になっているのではそれこそ 費用をかける意味がありません。
歯科治療は術者(インプラントを行う歯科医師)が 自分の治療価値への思いの表現とも考えられます。どのような作品を作るかです。結論を申し上げますと、治療費というのは 地域性、全てを含んだ必要経費、経験、専門医としての価値 など総合して その医院の値段が決められていくのです。入れ歯と同じで、医院が異なれば内容も値段も異なるのと同じということになります。
インプラントは人生で何度もやりかえる治療ではありません。その価格に見合った内容と価値があれば 適性ということになります。
患者様にとって 費用は一番気になられる部分ですね。
具体的には 手術基本料を別に設定している医院もありますし、多くの場合必要となるGBR(造骨処置)が 本体とは別になっていたり、医院によって決め方が違うため、値段設定が患者様にとって少し分かりづらいものとなっていると思われます。例えば インプラントの値段は10万円台で安くても、GBRで高い費用を設定していることもあり 結局はかぶせも合わせて30万円台だったとなるのです。手術にはオプションが含まれているのかどうか 1本〇〇〇円という表現だけでの判断では難しいかも知れません。安いから高いからで 良し悪しは決まりません。
特にホームページだけで 選ばれる場合は 費用も関心事ですが、その医院の考え方や経験、基本的に今の制度では日本のインプラント学会専門医かどうか(日本口腔インプラント学会ホームページに記載されています)、また院長はじめスタッフの診療姿勢など 総合的に判断された上で 決してホームページのデザインやイメージに振り回されないように注意して択ばれるのが 大事ではないかと感じます。 あとは[ご縁]となりますね。
 ご質問のとおり 医院により値段に差がありますが、一般的に インプラント施術の様々な手間、時間、様々な準備に関わる経費、そして技術評価を考えた時、総じて、大阪、京都、神戸においては一本あたり インプラント手術+かぶせる(上部構造)で 30万~40万が多いようです。

セラミックをインプラントの上にかぶせる場合の 注意点な何ですか?

インプラントの手術が終わり 約3~4ヶ月すると その上にかぶせて咬み合わせを完成させます。かぶせるものをクラウン(冠)といいますが その種類は セラミック、金属、ハイブリッド(硬質プラスティック)、金属の上に消えるところだけプラスティックをつめる方法などがあります。最もきれいになるのが セラミックです。ハイブリッド(ハイブリッドセラミックなどともいわれ少し混乱を招く名前なのですが) はプラスティックですが、時間が経つ光沢感が少し失われてきます。
ただ 最近は奥歯も白くしたいといわれる方が増え(特に下顎の奥歯) セラミックを希望されるのですが 一番奥の歯に関しましては セラミックは欠ける(割れる)ことも有りうることを ご承知置きください。理由は 体の中で最も強い咬筋という筋肉の力が一番及ぶのが奥歯だからです。顎の関節も外耳道の前にあり そこを支店に てこの原理で 奥歯に力が集中することが考えられます。ですから 一番奥は他人からは全く見ようにも見えませんから 金属で行うのも そういうことを防ぐのに役立つわけです。もちろん女性で咬む力の弱い方なら リスクは減りますが 顎が張っていたり 力の強い方、また くいしばりや 夜間歯ぎしりされる方は リスクが高くなります。

インプラントをする歯科医院を選ぶ時のポイントは何ですか?

インプラントは日本において ここ30年間に渡り 欧米における材料の開発、技術的進歩と共に大きく変わってきました。国産のインプラントも開発、販売され決して劣る製品ではない上、 技術的な面でも 日本のインプラント治療は 世界の中で決して引けをとらないところまで発展しました。その発展の途中には ひたすら患者様の 食べる喜び、幸せに貢献することを願いながら、試行錯誤を重ねた時代もあったわけです。1970年代から第一世代の先駆者というべき歯科医の先生方が開発途上という苦難の道を切り開きながら ようやく現在の臨床レベルに達したといえるのです。 歯科医院には 当然ながら 格差があります。経験や技量、知識はもちろん 人格、体力、気力も異なります。
ことインプラントに関しましては 通常の歯科治療の中でも より経験が求められると思います。理由はインプラント治療は、患者様おひとりおひとりの条件、状態の差が大きく、確実に対応するには 相当数の様々な経験から学んだものが 成功という結果に結びつくことが非常に多いからです。
しかし注意点はインプラントだけ たくさんやっているから その歯科医院が安心というわけにも行かない部分があるのです。ですからインプラントの本数だけが基準にはなりません。雑な内容でたくさんインプラントしたとしても困ることになりますから、そこが患者様にはわかりにくいところなのですが インプラント治療以外のところで 足元をすくわれるようなことでは インプラントの成功とはいえないと思うのです。私の信念を語らせていただくなら、インプラント治療は 歯科医学を学ぶ順番としては 、最後の方に位置すべきと考えます。「インプラント治療」は 歯周病治療や 歯の神経の治療、虫歯治療、咬み合わせ治療、入れ歯、矯正、審美治療など 全ての歯科治療の上に成立する治療法です。インプラントだけうまくいっても 全体として問題が出たり、最終的に正しい完成に至らない場合も出てくる可能性があります。インプラントをこれからされる方は最も大切なこのことを しっかり理解していただきたいと思います。インプラントを行った治療が 他の残っている歯の健康、咬む機能の回復、審美の回復など含めた、真の成功に結びつく結果とならなければならないのです。
費用も大切ですね。大体30万~40万というのが関西での値段です。ただインプラント1本いくらという表現は 正しいのかどうかです。また価格を優先してインプラント治療を受けた方の問題が多く生じている事を業者から耳にしていますので 容易な考えで始めるのではなく 永い目で見て 将来を考え よく主治医と話し合って治療に入る環境が必要です。 
そういうことを 踏まえた上で、2008年度から 専門医制度((社)日本口腔インプラント学会の認定医制度から変更)を厚生労働省は発足させますので それらも参考になさるといいと思います。

よく 「○○認定医」という記載がありますが、どういう意味をもちますか?

今 日本の厚生労働省が認める社団法人の学会の認定医制度とは(社)日本口腔インプラント学会の専門医制度のみです。
また アメリカなど外国の認定医制度というのもありますが 基準はまちまちで 登録だけのようなものもあれば 簡単な試験ですぐに認定証が来るものもあります。ちなみに1998年に私が受けた ドイツインプラント学会(DGZI)の試験では 3年経過の12症例の書類審査とレントゲン写真提示、それと30分ほど口頭試問がありました。一口に「認定医」という表現だけでは はっきり申し上げ基準にバラツキがあるので分からない部分が歯科医の私でさえあります。
現在 一番日本の中で信頼度と水準の高い試験は やはり 厚生労働省認可の 社団法人日本口腔インプラント学会の試験となります。ケース発表と ケース論文、学会参加基準を満たしていること、学会在籍5年以上、100時間のインプラント教育施設での研修、完成後3年以上経過の20症例の提示と説明、筆記試験などを クリアーすることが必要です。
全国の認定医(専門医制度に移行)の名簿の記されたホームページもありますからインプラント治療を受けられる際の参考になさってください。(社)日本口腔インプラント学会の会員数は、10000人に達しましたが そのうち 専門医は全国で800人余りです。

(社)日本口腔インプラント学会

メインテナンスに関して

治療後のアフターケアーについて

インプラントを常に口の中で良好な状態に保つ為には、インプラントの治療が終了しましても、ご自分の歯と同じように口の中の衛生管理を良くしておく必要があります。
歯磨きはもちろんきちんと行わなければなりません。正しいブラッシングのやり方をマスターしていただき 毎日の生活におきまして 清潔に保っていただくことが大切です。歯垢は 細菌の塊りですので 不潔なままですと 細菌の数も種類も驚くほど増えます。顕微鏡でご覧になれば おびただしい数の細菌が動き回っています。
患者様により異なりますが、3ヶ月~6ヶ月に一度の定期検診と お口のクリーニングをお受けいただき いつまでも長持ちさせていきましょう。その期間は インプラントの数や 治療前(インプラント治療に至るまで)の経緯、虫歯と歯周病の再発リスク、歯ブラシを丁寧にされているか などで 決定します。
また 他院でインプラントされて 引越しなどで そこへ通えなくなった時でも 必ずメインテナンスを行っている歯科医院で 行うようにして下さい。当院では 例え他院で行ったインプラントでも その管理は大切と考え メインテナンスのみでも行います。
せっかく頑張ったインプラントです。長持ちさせてこそ値打ちがあるわけですから。

何年かして インプラントしたところが悪くなったらどうなるのですか?

インプラントしたところが 何年かして 問題を起こしたといたします。軽微な炎症による問題なら 原因を取り除き、周囲をきれいに回復すれば そのままでメインテナンスを続けていくことになりますが 周囲の骨が炎症によりかなり失われ インプラントをはずす必要が認められる場合は 撤去後、あらためて再インプラントを行うことになるでしょう。やり直しは通常できることが多いでしょうが、失われた骨を回復させるため、GBRという 骨を造る処置を施さなくてはならないこともあるため 期間は少しかかるかも知れません。
 よく「インプラントがダメになって抜いた後はどうなりますか?」と 聞かれることが多いのですが 骨さえ回復できれば やり直しはいくらでもできますので 安心してください。
ご自分の現在ある歯も10年後 問題を起こすかも知れないのですから インプラントだけが 永久であるとは正直言い切れません。 費用もかかるインプラントですので、少しでも長持ちさせ、健康に結びつくように しっかり定期的なメインテナンスを受けてください。

インプラントの治療後 定期健診はどのくらいの間隔で行えば良いですか?

インプラント治療したからということに限らず 虫歯や歯周病を予防し いつまでも良い状態を保つため、お口のメインテナンスには とても重要です。私たち歯科医院でのメインテナンスの目的は大きく分けて3つがあります。

(1)現在の状態を調べる(診査)

歯肉、咬み合わせ、歯の動揺、プラークや歯石がないか、レントゲンではどうかなどを調べます

(2)セルフケアーのチェック(指導)

ご自身でされているケアーの状態を見て 必要な指導を行い、リスクを減らします

(3)プロフェッショナル ケアー(クリーニング)

個々の患者様に適して 隅々までプロのケアーを行います

このメインテナンスの間隔は 実は個人個人異なってきます。これまでのその方の歯科疾患の経緯から ハイリスクと判断される方は 1~2ヶ月という短い期間で行う方が適切ですし、そのリスクが低い方は 一定の期間 例えば3~6ヶ月あけてもよいでしょう。年齢も考慮しなくてはならないでしょうが 大切なことは 継続して行うということです。治療後 最初の一年は2ヶ月毎に通ったが その後1年間行かなかった というのでは 意味がありません。継続的に通院していただくことが 効果があるのです。お口の中には 無数のしかも多種の細菌が存在します。虫歯も歯周病も 全て細菌の関与で起こってまいります。細菌のコントロールは 洗口剤でのうがいでは難しく、ブラッシングによる除去が最も効果があります。そのブラシもほとんどの方が毎日されるのですが 完全に取り除くのは難しく 特に2mm以上の歯肉溝や歯周病ポケット内の細菌は歯ブラシの毛もなかなか届きません。私たち歯科医師、歯科衛生士はこの部分にアプローチしますので 細菌が病原性を発揮し 症状として現れる前に 定期的チェックと予防処置により、その改善を図りたいのです。状態を見極め、年に数回のメインテナンスを続けることで 大きな差が出てくるのは事実です。今後治療の繰り返しをしないためにも 予防に意識を持っていただき、 ご自分特有のリスクと継続的に行う大切さを考えて 期間を決定することになります。引越しなどで その医院に通えなくなっても 必ず引越し先にメンテナンスを行う歯科医院は存在しますから 是非続けていくようにしてください。

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