院長のひとり言

院長のひとり言

理念・方針 - インプラント治療に対する思い -

若々しく生き生きとした人生に!!

歯科治療は いろいろな方法や いろいろな材料があります。多くの選択肢の中から、その方に最も適した方法を検討してお話しています。

ここではインプラントに特化してお話します。インプラントには他の方法にないメリットがあることは事実です。

インプラント治療の真の目的は「歯を失ったことによって 見た目や食べる機能に不自由が生じ、いつも抱えるあなた様の苦労や悩みを取り除き、そして明るく楽しく若々しく、溌剌(はつらつ)とし、有意義な人生を送っていただく事」です。

インプラント治療成功のために何が大事か?

インプラント治療を行う上で 最も大事なことは何でしょう?

最初に最も大切なこと

それは インプラントする部分だけでなく、お口全体の診断です。

何度も治療してついに抜歯! だからインプラントという場合もあるでしょうし、入れ歯を入れていて 不自由な食生活から何とか脱したいため インプラントを検討中という方もおられると思います。

しかし 「抜けたからインプラント、 骨があるからインプラントできます」という形でのインプラント治療は 全てが いい結果を招くとはいえない場合があることを知ってください!!

長期に渡って残っている歯も含めた長期的な視点 および その方の人生を考えての判断を必要とするのです! インプラント歴26年の経験からの結論です。

診査診断の重要性 

CTの有効性(特にレントゲンの被爆量を考えたCTを使って)

診査の目的として、情報収集 すなわちお口の現状がどうなっているのか、インプラントをする部分は どうなっているのか?などを、情報として知る事が大切です。

しかし、今までの診査ではどうしても分からない事がありました。 残念ながら 多くの歯科医院で用いているレントゲンは、全て この影(2次元画像)で診断します。私もCTを導入する前まではその手段しか持ち合わせませんでしたが、インプラントを行う部分の骨の影を見て、だいたいの骨の形を「予想」するわけです。
もちろんこのようなレントゲンも、無いよりは絶対にあった方が良いのですが、先にお話ししましたように、実際手術をしてみて骨の形などの「予想」が外れる事が、一般的には しばしばおこってきます。

当医院が全国でもいち早く歯科用CTを導入したのは 確実に把握することにより、安全に確実にインプラント治療が行えるからです。
CTを導入する以前は 「CTなんか無くても、インプラントはできる」と思っていましたし、その言葉に間違いは無いのですが、現在では、正確な診断、安全面、手術の簡素化(複雑なほど痛みや腫れも強くなります)のためにも CT撮影を行わないでインプラントの手術を行うということなど、全く考えられません。

簡単にCTのメリットを申し上げますと、骨の形態を立体的に把握でき、骨の密度、傷つけてはいけない大きな神経血管の位置などが事前に正確に分かるので、骨に埋め込むインプラントの種類(骨の状態によって適切なものを選択)、サイズ(直径と長さ)を決定する事ができます。そして当院のCT撮影装置のメリットは レントゲンを撮ることで受ける被爆量(放射線量)が圧倒的に少ないのです(これが最もこの機種を選んだ理由です)
このような適切なインプラントの選択が成功の大きな要因にもなり、また、迷い無くインプラント手術を行うことができることで、正確で奇麗な そして短時間での処置が可能になります。

歯科医師との相談の重要性 

インプラントを行う以前の歯科医師との相談の重要性です。納得してから治療を受けて頂きたいのです。インプラントをすぐに契約し、すぐにインプラント手術に移行するのは 何かが省略されているといえます。

治療や費用の説明だけでなく 最初の段階でしておかなくてはならないことがあります。CTはもちろん、お口のお写真やレントゲン、模型等を用い お口の状態についての理解を十分に深めていただいた上で、例えば歯の根の治療、歯周病の治療、虫歯の治療、歯の矯正等 必要な場合は先に始めなくてはいけないこともあるということです。

ちょっとわかりにくいかも知れませんが 「インプラントは木を見て森を見ず」で進めてはいけないということです。

「インプラントが一番いい方法だ」としか説明を受けずに治療を受けてしまった方が多いというのも事実です。

「インプラントを選んでよかった!」「食事が楽しくとっても嬉しいです!」と言っていただきたい。いつもそう思ってやっています。そのため 私たちと患者さんとは心が通じ合える関係でいることが 成功に結びついてます。

インプラントって痛い治療か?

「怖い!」とお思いの方は多いと思います。

「インプラントって痛いのと違いますか?」よく受ける質問ですが、実際は治療中に痛いということはほとんどありません。ケースによっては帰られてからお家で痛み止めを服用していただく場合は確かにあります。どこの医院で行っても 大なり小なり 術後の炎症というのは起ころうることですが、やり方次第で術後の痛みを軽減させることはできます。例えばサイナスリフトを必要とするケースでも同じです。

ただ、患者様にとって もうひとつの恐怖 即ち 術前や術中の “ドキドキ”ですが、これは鎮静法を用いれば 怖い思いを全くしないでインプラントを行うという事が可能です。

不安をもたれず、はじめの一歩として、怖がりの方、また かかりつけの歯科医院で、「骨が無いからあなたはインプラントは無理」と言われたのでしたら、実際にはできることも多くのケースでありますので、相談いただけば現状を踏まえ ご説明します。

本当にインプラントができないという場合は、私としましては、お口の中、骨の問題よりも、内科疾患による全身状態の問題の方が多く感じます。
重篤な糖尿病、血液の抗凝固薬を服用しておられ INR値が3.0以上の方、心臓疾患、重い骨粗鬆症など 注意を要する内科疾患をお持ちの方には、インプラントをお勧めできない場合がありますので そういう患者様の場合は できるかどうか 血液検査なども含め 内科と連携を取りながらよく調べる必要が出てきます。

実際 93歳の私の母にもインプラント治療を70歳、82歳の時に施しました。私の母は入れ歯無しの93歳です。あまり歯のことを意識することなく、何でも食べます。「たとえ歳をとっても、元気で、入れ歯なしに快適に何でも食事のできる人生は、どれだけの幸せや喜びが味わえるものか」ということをごく身近に実感するからこそ こうしたお話をさせていただけると思います。

「経験」と「エビデンス」に基づいた しかも慎重に石橋をたたいて渡る細心さが、このインプラント治療には求められると私は考えます。

インプラント治療を含め、きちんとした正しい歯科治療を受けていただくことで、長期にその素晴らしさを感じていただき、いつまでも健康の喜びをしっかり噛みしめ味わっていただけるよう お力になれれば と願う次第です。

さらに詳しく・・・

実際のインプラント治療について -過去と現在 26年の経験からー

現在 インプラント手術は初めての体験という方もまだ多く、不安や恐怖を感じておられる方が多いのが 実際のところです。
「インプラント治療はしたいけど 怖い、痛いのではないか」 最初 大半の方が そう思われています。

しかし 実際に治療をお受けいただいた後は 「それほどでもなかった」といわれる方も実際に多く 、特に 骨の条件がよい場合には インプラント手術にかかる時間は30分かからないこともあります。
 一度に多くの本数を行う場合や、骨が十分でなかった場合にはオプションの処置をしなければならず、時間のかかる場合ももちろんありますが、そういう場合は、鎮静法を用いて 術中の不安をできるだけ取り除き 苦痛がないようにしています。

今や、スタンダードになったインプラント治療ですが、実際、「よかった」と満足していただけるのと、ブリッジのように周りの歯を削ってしまうことなく、入れ歯と比べても 違和感、噛む力、美しさ、バネのかかる他の歯への力の負担などの面で 大きく優れています。

ブリッジや,入れ歯は全くだめと申しているのではありませんが、それぞれの方法の長所、欠点を よく理解されて 長期に渡って安定した噛み合わせとご自分の歯の健康維持が図れるように決定しなければなりません。

「咬む」ということ

人間が物をかむということを考える必要があります。「咬む」ということは 歯,顎の骨,頬の筋肉,舌,唾液などが働きあって 食物を噛み切り,噛みつぶし,唾液と混じって一つのかたまりとして のみ込むことで 「消化」が始まります。
栄養を体に取り込み,活動のエネルギーを得る始まりなのです。
歯を失えば 動物なら死んでしまうことでしょう。私達人間は ご飯をお粥にしたりして工夫しますから 死に至ることはないのですが、 大切なことは 歯を失うと それまでと同じような食事ができなかったり,発音がうまくできなくなったり,笑えなくなったりなど「生活の満足度」「生活の質」に開きが出てきます。
歯があれば おおよそ40~50kgの力で ステーキ,たこ,あわび,スルメ,お煎餅,お餅,お豆・・何でも食べられます。歯が全部なくなり、上下の総入れ歯になると 何と 10kg以下の力しか入らず 何でも食べられるという状態は得られなくなります。
歯を失うことにより、結果として、生き甲斐が半減し、人生そのものに 喜びや 満足を感じられなくなることにつながってしまうのです。
生活 そして 人生の質の低下を招くことになるといっても過言ではないと思います。
しかし きちんとした歯があり,楽しく家族,友人と食事をし,会話をし,また若々しい顔の表情・・人と接する機会を多く持つことは 本当に楽しいものです。

○ 分かっていただきたいこと (まとめ)

このような考えで 私はインプラントに関心をもち,これまで多くの方にインプラント治療を行ってきました。
最後にインプラント治療に関してどうしても分かっていただきたいことがあります。

それは、インプラント治療は、歯を失った場合の治療法ですが、どこまでも一つの手段ということであり、基礎的な虫歯治療、歯周病治療、神経の治療、かみ合わせ治療、入れ歯(義歯)、矯正(歯並び)、予防管理など 全てが 組み合わさり、包括的に正しく出来て 初めて意味のある、価値のある治療になるということです。

もちろん、インプラントの技術、テクニック、知識は研鑽し磨かれねばなりませんが、歯科治療は 外科手術であるインプラントを骨の中に入れる手術だけが上手でも駄目なのです。
歯が抜けたからインプラントが一番良いと短絡的な判断もよくありません。
最終的には残っている歯も含めて 咬み合わせを回復させねばなりません。

さまざまな治療の組み合わせが正しくできるかどうか、それが長期的治療計画に基づいたものかどうかなど 「総合力」が本当の正しい評価に結びつくことになるのです。

このことは声を大にして、皆様に強調しておかなければなりません。
そのために私は 実際の治療に入る前に あなたのお口の状態を十分に調べさせていただいて、インプラントを入れた後の咬み合わせも考慮した治療計画を立て、そのことをコンサルテーションの場で 詳しくお話させていただきます。

正しい歯科治療と予防が、あなたの「健康でより質の高い人生」に結びつくことを心から願っています。

中村歯科医院
歯学博士・(社)日本口腔インプラント学会専門医 中村真一

ページトップ